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平成15年9月定例会一般質問目次 ※クリックすると詳細が表示されます。

平成15年9月定例会~一般質問にて~
私は公明党県議団の所属議員として通告に従い、知事はじめ関係部長、教育長、警察本部長に質問いたします。
はじめに、2月と6月定例会において我が公明党が代表質問でとりあげた女性専用外来が県立総合病院で11月から診療開始されることが決定しました。政治離れがうたわれて久しい中、この様に県民の期待に応え即座に形になったことが、政治不信を払拭し信頼を回復する第一歩であると確信し、高く評価するものであります。

最初に介護保険制度における介護支援専門員の身分保障問題についておうかがいします。

先般、総務省が発表しました統計調査によりますと、9月現在の65歳以上の人口は昨年より71万人多い2431万人であり総人口に占める割合も19.0%と人口、割合ともに過去最高を更新しました。本県におきましても高齢化は急速に進行しており2015年には約4人に1人、2030年には約3人に1人が高齢者となり、75歳以上の後期高齢者の割合が大きく増大すると予測されております。介護が必要な高齢者も年々上昇しつつあり、平成12年、介護の問題を社会全体で支えていこうとの目的で介護保険制度がスタートしたことは周知のとおりであります。これまでの措置制度から利用者本位の制度へと移行し、福祉の世界の大きな転換期となったことは言うまでもありません。しかしながら、制度そのものは「走りながら作っていく」との言葉通り、本年4月、第1回目の見直しがあったにもかかわらず、なお整備が必要とされているのが現状であります。 特に、介護保険制度の中核を担う介護支援専門員のなり手がいないという緊急の課題に直面しております。障がいや病気により失ってしまった機能を認め、新たな生活設計を立て直すには、アメリカの精神科医キューブラ・ロス女史の提言通り、いくつもの心理的葛藤を乗り越えることが必要となります。人生の最終章を如何に過ごすかはすべての人が抱える重要な課題であります。『たとえ病気や障がいを負ったとしても自分らしく住み慣れた地域で、慣れ親しんだ人たちと暮らしたい』と多くの人は望みます。介護支援専門員は、心の整理を手伝い、人生の再生の援助者として重要な役割を担うことになります。そのため、心理的サポートや意見の調整には、高度の面接技術を要します。加えて十分な医療や介護の知識が求められ、福祉制度にも精通していなければなりません。1人で業務をこなしている介護支援専門員のほとんどは、処遇困難例に遭遇したときに相談する機関もなく途方にくれた経験があると言います。また、高齢者の状態は急激に変化がおきやすく、勤務時間外や休日であったとしても緊急に対応を求められることが多々あります。そして、4月からの改正で膨大な資料の作成、担当者会議の実施、定期的な訪問などが義務づけられ激務に追われている現状であります。その多くは常態化したサービス残業で支えられているのです。
収入に関して神奈川県のNPOによる実態調査では、介護支援専門員の65%が30万円未満の収入とされ、基準である50件を担当して20万円台、30件の担当で10万円台が平均的のようであります。「激務の割に低報酬」ということでなり手がなく、慢性的な人手不足に陥っている現状であります。中には、常時疲労感に襲われ、体調不良が続いても辞められない状況にある人もいます。困っているお年寄りがいるから、代わりの人がいないからとの使命感だけで働いている、これが介護保険の現場の状況であります。適切なアプローチにより「機能は失ってしまったけれど、自分らしく過ごせた」と本人や家族が納得して人生を過ごされた、そんな場面に出会うことが、劣悪な就労環境にあっても頑張れるのだと多くの介護支援専門員は語ります。 忙しさ、責任性、身分が不安定なため希望者が少ないことは、平成14年度の県の登録者が、ピークと見られる平成11年度の3割にも満たないことを見ても明らかであります。介護支援専門員によるケアプラン作成の報酬単価が低いため人件費もまかなえず、事業所も対応に苦慮しております。このような実態で本当に高齢者や家族が安心して相談し、介護保険制度を十分に利用できるといえるでしょうか。介護支援専門員はその業務の内容や責任性から見ても国家資格として認識されるべき立場であると考えます。 そこで県は、このような実態をどのように捉えているのか、また、慢性的な人手不足に対してどの様な対策を検討されているのかおうかがいいたします。そして、5年後に見直しを検討している国に対して介護報酬の改善や一人当たりの担当件数の縮小、介護支援専門員の国家資格化等について、どのような働きかけをしているか、おうかがいいたします。

アレルギー疾患対策について

今や、アレルギー疾患に悩む国民は、3人に1人といわれ、年々増加傾向にあり、このままでは日常生活に多大な影響を与えると言っても過言ではありません。厚生労働省のアトピー性皮膚炎実態調査によると、子供の10人に1人がアトピー性皮膚炎に悩み、乳幼児では10年前に比べ2倍近い発病率とされています。年々低年齢化し、難治化しており、アレルギー疾患を引き起こしている要因も複雑化しています。 平成12年、わが党はアレルギー疾患克服への国の取り組みを求める運動を展開し、1464万人の署名を内閣総理大臣に提出いたしました。その結果、アレルギー疾患の原因究明・治療法開発に関する研究の国の中心機関として、国立相模原病院に「臨床研究センター」がオープンし、アレルギー疾患対策予算が大幅に増額となり、取り組みは大きく前進いたしました。 そして、今年9月には公明党静岡県本部として坂口厚生労働大臣にアレルギー疾患対策の充実を求める要望書を37万人の署名を添えて提出し、なお文部科学大臣への要望も推進しているところでございます。 本県では、今年度、全国に先駆けて学校教育現場での患者数調査が実施されたことは評価に値すると考えられますが、さらに県民の実態を把握し、アレルギー疾患に関する研究の一層の充実を図るため、予算の充実、人的・物的体制の整備に努めるべきであります。特に、健康長寿日本一を目指すわが県は、魅力あふれる“しずおか”2010年戦略プランで、健康で心ふれあう“安心社会”づくりを謳っております。健康を基盤に生活の質の向上を求める中で、慢性疾患に悩む多くの県民の生活の質の向上が重要であると考えます。そこで、研究、治療の中核となる『アレルギー疾患センター』の早期設置が必要であると考えます。県の考えをおうかがいいたします。 また、各地域では、出先機関の健康福祉センター総合相談窓口で相談が受けられますが、今年度上半期で145件の相談件数中、アレルギーに関する相談は4件と大変少ない現状です。これはアレルギー疾患に対する悩みが少ないというよりは、残念なことに相談窓口の存在そのものが知られていないためであると考えられます。専門的な知識をもった相談員を配置し、適切なアドバイスとともに地域の専門医等の最新の情報が県民に提供され、身近な相談機関として充実することが重要だと考えられます。そこで、専門的な窓口として、たとえば“アレルギーSOS”といった窓口を設けることを提案しますがいかがでしょうか。 国では、平成9年に厚生労働省、農林水産省、林野省、環境省、文部科学省で構成される「アレルギー対策連絡会議」を設置しました。県においても各部、教育委員会の連携が十分必要であると考えます。この部分を県としてどのように推進していくのかおうかがいいたします。 また、私の知るお子さんは重症なアレルギー症状に悩み、一般の公立小学校では対応が困難といわれ、やむなく私立の小学校に入学されました。学費の工面や治療費の工面など経済的にも大変苦労されております。他のお母さんからは、アトピー性皮膚炎に悩むお子さんが顔や手の皮膚がただれていることでいじめの対象となり悩んでいる、というお話を聞きました。アレルギー、特にアトピー性皮膚炎で悩む子供たちのために学校教育関係者の理解を一層深めることが大切だと痛感いたします。そこで、学校においてアレルギー疾患をもつ子供に対して、教育委員会としてどのような対応を考えているかおうかがいいたします。

障がい者の職場定着について

平成9年の法改正により、法定雇用率の算定基準に知的障がい者が加えられ、常用労働者56人以上の一般企業において1.8%、常用労働者48人以上の特殊法人で2.1%、国、地方公共団体で2.0%~2.1%の法定雇用率に定められました。静岡県における障がい者の雇用状況は、1918社の受け入れ企業に対し、雇用されている方は6177名で雇用率1.56%全国平均1.47%をわずかに上回ってはいるものの、昨年に比べ0.03%下回っている状況であります。雇用率未達成企業の割合は55.0%であり、企業規模の大きいところで実雇用率が低く、1000人以上では未達成率68.4%、500人~999人では67.1%、300人~499人では59.2%であります。私の知っているジョブコーチの方はチラシを片手に電話で当たりをつけて職場訪問をし、一軒一軒理解を求め職域開拓をしておりますが、なかなかよい返事をもらえず困っているということです。もちろん、時間も電話も訪問に使う交通費も自分もちです。障がいをもつ方の職域開拓は、こうした地道な活動に支えられているのが現状であります。約半数の企業が法定雇用率に達していないことに対し、県は職域開拓にどのような取り組みをしているかおうかがいいたします。 また、この法定雇用率に精神障がい者は反映されていない現状にあります。精神障がい者の職場定着には職親をはじめ民間企業の協力により推進されていますが、法定雇用率に反映されないためその努力がまったく報われておりません。県はこのことに対して、どのように実態を把握し、国に対してどのような働きかけをおこなっているかおうかがいいたします。 県では、本年、障がいをもつ方の職場定着に対し、障がいの状況や作業内容の適性や工夫、人間関係などのコミュニケーションを含め、きめ細かなサポートをするジョブコーチ制度をスタートさせました。私自身、約20年前、病院のケースワーカーとして働いていた時にジョブコーチの様な働きをし、事業所に病気や障がいの理解を求め適性を検討し、一方で障がいのある方へ就労時の細かな指導をしてきた経験があります。ようやくジョブコーチとして独立した制度が確立したことに感激すると同時に20年の歳月がかかったことに障がいをもつ方の雇用促進の壁の厚さに驚きを覚えます。 このジョブコーチ制度は始まったばかりで、十分その機能について知られておりません。ジョブコーチを目指す人の多くは教育や福祉事業に関心のある人がほとんどですが、障がいを持つ方へのアプローチに加え企業側の事情も理解ある人材が求められます。研修の充実とともに賃金的にも充実を図り、ひとつの職業として確立できる体制作りも必要と考えます。また、継続的に企業と連携をとっていく必要があり、バックアップ体制の充実も今後の課題と考えます。すでに障害者職業センターでスタートしている国のジョブコーチ制度との連携や職安、養護学校、雇用主とのネットワークの充実により、さらなる推進が図れるとも考えられます。 そこで、県はジョブコーチの県民への広報ならびに活用、ネットワーク構築について今後どのような展開をしていくのか、おうかがいいたします。

次に、養護学校の施設整備について、おうかがいします。

平成10年に知的障がい者の養護学校高等部が入学希望者の状況に応じて定員の増員を行なったことは、これまで行き先不案内であった知的障がいをもつ子供たちにとって門戸が開かれ、大変希望の持てることであると評価されます。ところが、定員が多くなればなるほど問題になることはハード面であります。定員の増加割合を見ましても開設当初に比べ、学校により多少差がありますが、1.5倍から2倍にも膨れ上がっています。当然教室が足りなくなり、私の知る知的障がいの養護学校では、特別教室を普通教室に当てる等の工夫がされておりました。しかし、仮設の壁では隣の教室の声が筒抜になってしまいます。またトイレも児童生徒数に対して絶対数が不足し、障がいに応じた設備が十分に整っていないという悲惨な状況でありました。 明年、県立静岡北養護学校高等部の分校が県立静岡南高校に開設されます。共生・共育の推進をはかるもので、これからの養護教育推進の上で大変評価されることであります。施設面の狭隘化解消にもつながることでもありますが、施設整備そのものの問題解決にはならないと考えられます。 少子化が進む中、障がいをもった子どもの発生率は変わらないかむしろ増えている傾向にあるといわれております。また、特別支援教育の推進を考えますと、養護学校で対応する子供たちの様子も多様化してくると考えられます。障がいの有無に関係なく、子供は社会の宝であります。障がいを持っている子供たちの教育は時間はかかりますが、社会自立に向けての大切なかかわりであります。教育環境のあたえる影響は多大であると判断いたします。 そこで、教育委員会はこの現状をどのように捉え、対応をどのようにされるのか、おうかがいいたします。

最後に、覚せい剤撲滅について、おうかがいいたします。

覚せい剤およびシンナー等の薬物乱用による県の検挙、補導人員は依然として高水準で推移しております。過去の7年間の統計を見ても、覚せい剤事犯検挙数全国ワースト10、人口10万人あたりの覚せい剤事犯検挙数全国ワースト10を下ることがない憂慮すべき状況にあります。特に昨今の傾向としては、薬物の末端価格の低価格化、携帯電話やインターネットの普及により薬物が入手しやすくなっております。そのため乱用者の低年齢化、若い女性や主婦層への広がりが大きな問題となっています。家族で逮捕された報道や14歳の少女が補導されたとういショッキングなニュースも記憶に新しいところであります。また、覚せい剤の逮捕者の多くは再犯といわれております。薬物乱用はその依存性やからだへの悪影響が起因となり、家庭生活を破壊し、社会生活の崩壊だけでなく、凶悪な犯罪に結びつくことが考えられます。
私の住む富士市は県内でもワーストワンといわれ、「覚せい剤撲滅宣言都市」を宣言する方向で、この9月定例会での議決を目指しているところでございます。
県におきましては、薬物乱用対策推進計画にもとづき各種関係機関の連携をはかり、総合的な薬物対策を推進することによりワースト10からの脱出をめざしており、特に少年サポートセンターを中心に啓発運動に力を入れているとうかがっております。今後さらに若年化することを考えても、小学校への啓発運動や若い主婦層へのアプローチも積極的に推進していくことが重要であると判断いたします。また、県民全体に自然豊かなわが静岡県がこれほどまでに薬物汚染されているという認識が浸透していないと感じております。地域全体が町の安全に関心をもち、町づくり推進の中で薬物乱用防止を認識していくための啓発運動や少年サポートセンターとの連携が重要になってくると考えます。また、再犯防止のためのシステム構築も急務であると考えます。
そこで、本県における覚せい剤の実態がどのようになっているのか、また撲滅に向けた啓発と再犯防止にどのように取り組んでいくのか、うかがって質問を終わります。

介護支援専門員についてお尋ねします。

介護保険制度で中心になるべき存在はもちろん高齢者、第2号被保険者であります。介護を要し、支援を必要としたときに支えになるべき存在が介護支援専門員であります。県の認定資格である以上その置かれている立場を十分把握する必要があると考えます。ぜひ、就労環境、処遇、健康状態を把握する実態調査を行なうべきだと思いますが、この点はいかがでしょうか。
また、実労人数と利用者の割合で十分足りていると考えることが、机上の計算であります。兼務の場合、介護や看護業務をこなしながら担当することになりますので、到底規定の50件担当は困難となります。その場合、専任者が過度に負担することになります。まずは、この実態をよく把握していただきたいと考えます。
教育長にお尋ねします。
児童数の動向を見てとの語答弁でありましたが、平成10年の知的障害の養護学校高等部で希望に即し定員増を図るという方向性を決定した時点で、施設面が不足することが予測できたと思います。動向を見るのはもう十分ではないでしょうか。特別教室を普通教室に変更しただけでも児童生徒のQOLはすでに低下しているわけです。狭隘化かいしょうのため、分校等で対応されるのか、新たな施設整備を図るのか、またいつごろを目安にされるのかお尋ねします。