議会活動
平成17年3月定例会一般質問目次 ※クリックすると詳細が表示されます。
平成17年3月1日定例会~代表質問にて~
おはようございます。
私は、公明党県議団を代表し当面する県政の諸課題について、知事ならびに関係部局長、教育長、警察本部長に質問いたします。
はじめに、昨年は国内外にわたり自然災害に 見舞 われた大変な一年でありました。
亡くなられた皆様のご冥福をお祈り申し上げるとともに被災されました皆様が一日も早く復興されますことを心よりお祈りし質問に入らせていただきます。
はじめに、知事の政治姿勢についてお伺いいたします。
まずは、「富国有徳、創知協働」による施策展開についてであります。
地方分権、市町村の合併の進展、また「三位一体の改革」の議論にみられるように、国、県、市町村の関係の中で、今、県のあり方やその果たすべき役割が注目されております。その一方で、健康や福祉が充実し災害等に備えた安心で安全社会の構築、独創性ある元気な産業づくりそして少子・高齢化への対応など、快適な県民生活を実現するため、引き続き県が主体となって取り組むべき課題も山積しております。
こうした状況の中、知事は、これまでの「『富国有徳』の魅力ある静岡の実現」に加え年頭からは、各地において、新たに「創知協働」を県政のスローガンとして掲げられております。さらに、昨年までの環境、教育、健康、交流の「4 K 」に加え「3 S 」、つまり災害、生産性の向上、少子化を新たなキーワードに追加されました。本県を取り巻く厳しい時代情勢の中、知事の「新しい静岡県を作ろう!」という強い意気込みと情熱を感じるところであります。
そこで、明るい未来に満ちた静岡県を実現するため、「富国有徳、創知協働」の理念を以って、これからどのような施策を展開していかれようとお考えなのか、知事の御所見をお伺いします。
次に、「富国有徳、創知協働」と人づくりについてお聞きいたします。
知事は「創知協働」についてのインタビューで「協働」とは「異なった分野の人が交流し、力を合わせて新しいものが生まれる 」 と述べられておりました。まさに「人」の協働、コラボレーションが足し算ではなく掛け算の方式のごとく新しいエネルギーを生み出す、と感じるところであります。県では平成10年7月に「21世紀を担う人づくり」について検討する「人づくり百年の計委員会」を設け、平成11年10月に同委員会から「意味ある人をつくるために」と題した提言を受けこれを根本理念として「人づくり」を推進してきました。
そこで、知事の目指す「富国有徳、創知協働」に「人づくり」は欠かせないキーワードであると考えますが、今後の静岡県の「人づくり」についての知事の御所見をお伺いいたします。
平成9年の法改正により、法定雇用率の算定基準に知的障がい者が加えられ、常用労働者56人以上の一般企業において1.8%、常用労働者48人以上の特殊法人で2.1%、国、地方公共団体で2.0%~2.1%の法定雇用率に定められました。静岡県における障がい者の雇用状況は、1918社の受け入れ企業に対し、雇用されている方は6177名で雇用率1.56%全国平均1.47%をわずかに上回ってはいるものの、昨年に比べ0.03%下回っている状況であります。雇用率未達成企業の割合は55.0%であり、企業規模の大きいところで実雇用率が低く、1000人以上では未達成率68.4%、500人~999人では67.1%、300人~499人では59.2%であります。私の知っているジョブコーチの方はチラシを片手に電話で当たりをつけて職場訪問をし、一軒一軒理解を求め職域開拓をしておりますが、なかなかよい返事をもらえず困っているということです。もちろん、時間も電話も訪問に使う交通費も自分もちです。障がいをもつ方の職域開拓は、こうした地道な活動に支えられているのが現状であります。約半数の企業が法定雇用率に達していないことに対し、県は職域開拓にどのような取り組みをしているかおうかがいいたします。
また、この法定雇用率に精神障がい者は反映されていない現状にあります。精神障がい者の職場定着には職親をはじめ民間企業の協力により推進されていますが、法定雇用率に反映されないためその努力がまったく報われておりません。県はこのことに対して、どのように実態を把握し、国に対してどのような働きかけをおこなっているかおうかがいいたします。
県では、本年、障がいをもつ方の職場定着に対し、障がいの状況や作業内容の適性や工夫、人間関係などのコミュニケーションを含め、きめ細かなサポートをするジョブコーチ制度をスタートさせました。私自身、約20年前、病院のケースワーカーとして働いていた時にジョブコーチの様な働きをし、事業所に病気や障がいの理解を求め適性を検討し、一方で障がいのある方へ就労時の細かな指導をしてきた経験があります。ようやくジョブコーチとして独立した制度が確立したことに感激すると同時に20年の歳月がかかったことに障がいをもつ方の雇用促進の壁の厚さに驚きを覚えます。
このジョブコーチ制度は始まったばかりで、十分その機能について知られておりません。ジョブコーチを目指す人の多くは教育や福祉事業に関心のある人がほとんどですが、障がいを持つ方へのアプローチに加え企業側の事情も理解ある人材が求められます。研修の充実とともに賃金的にも充実を図り、ひとつの職業として確立できる体制作りも必要と考えます。また、継続的に企業と連携をとっていく必要があり、バックアップ体制の充実も今後の課題と考えます。すでに障害者職業センターでスタートしている国のジョブコーチ制度との連携や職安、養護学校、雇用主とのネットワークの充実により、さらなる推進が図れるとも考えられます。
そこで、県はジョブコーチの県民への広報ならびに活用、ネットワーク構築について今後どのような展開をしていくのか、おうかがいいたします。
次に平成17年度当初予算編成についてお伺いします。
県の平成17年度当初予算は、県税が企業収益の改善による法人2税の増収が見込まれることなどから130億円回復したものの、三位一体の改革により、地方交付税等を合わせた一般財源総額が前年度並みとされたことから、地方交付税と交付税の補完である臨時財政対策債を合わせた額が抑制されました。
このような財源環境の中で、社会保障関係費の増大等が見込まれるなど大変厳しい財政状況の下で、健全財政の枠組みを堅持するためには、舵取りの腕の見せ所であり、行財政運営についての思い切った改革が求められるところです。
私ども 公明党は、平成17年度当初予算の編成に当たっては、このような状況に鑑み、更なる事業の見直しや重点化を図り、新公共経営の考え方に基づく戦略的な予算編成を求めたところです。また、行財政改革の推進等による効果的・効率的な行財政運営とともに、「元気なしずおかの構築」、「安全快適なしずおかの構築」、「未来の明るいしずおかの構築」のための施策展開について、具体的に知事に要望したところです。
そこで、平成17年度当初予算編成に当たり、公明党県議団の要望を受けて、新公共経営に基づく戦略的な予算編成へどのように取り組まれたのか、また、具体的な施策にどのように反映させたのか、お伺いいたします。
次に「健康長寿日本一」を目指す取り組みについてお伺いします。
県では県立 静岡 がんセンターの開院を契機に医療からウエルネスまで世界レベルの研究開発を進め「世界一の健康長寿」を目指すファルマバレー構想を構築しました。その基本理念で「患者・家族の視点に立ち、叡智を育み結集し、共に病と闘い、支えあい健康社会の実現に貢献する」と宣言し ております 。いまやがんセンター研究所の研究は最先端を行き、創薬探索センターで新薬開発に取組み医工連携も具体的に進 み、 医療技術と研究は着実にその歩みを進めていると実感します。 一方、 健康社会の実現を考えたときに県民が求める健康長寿のひとつは「介護予防」であります。
全国に先駆けて介護予防の発信地となった 茨城県大洋村 は人口約 12000 人、そのうち 4 人に 1 人が 65 歳以上という高齢地域です。数年前より寝たきり予防トレーニング教室を週 2 回、村のコミュニティーセンターで開始しました。筑波大学体育科学系の久野教授の指導のもと大腰筋を鍛えるトレーニングを行ったところ 、 1 50 人 の体力測定の結果 で 平均年齢 71 歳、体力年齢 58 歳という 明らかな 結果が出ました。この効果は寝たきり予防のほか医療費 を半減するという結果も出しております。
そこで 「健康長寿日本一」を目指す静岡県として、器具を使わず身近でできるトレーニング のほか 食生活、生涯学習の充実など総合的に県民が取り組める予防システムを構築し、実行することが、生き生きとした社会をつくり元気ある、住んでよかった静岡県として発展していくと考えます。またその実現がファルマバレー構想であると考えます。
そこで「健康長寿日本一」を目指すファルマバレー構想に基づいた県の取り組みを知事にお伺いします。
土地収用申請の着手により、いよいよ正念場を迎えた観の強い静岡空港ですが、県下全般に亘り、等しく静岡空港の理解が進んでいるとは言いがたい状況だと実感いたします。空港に対する理解や関心を高めるための広報など、県の一層の取り組みが待たれるところであります。
ところで、昨年 8月に行われた「静岡空港 夢の飛行機デザイン画大募集」では県内各地から15、000 人 を超える子供たちからの応募があったと伺いました。入賞者の顔ぶれをみただけでも3歳から高校3年生まで幅広く、どれも力作ばかりでした。大空に羽ばたく飛行機に子ども達はどんな夢を託したのでしょうか。
私は、県民の皆様の空港に対する関心を高めるためには、広報活動に加え、このようなたくさんの方が気軽に参加できる企画がより効果を持つと考えます。そこで、空港の「愛称」を広く県民の皆様から募集したらどうかと考えます。静岡空港の愛称募集は、県民の皆様の関心を高めるきっかけにもなると思います。 そして 理解と関心をより高め、 親しんで いただくためには、これから開港までの間、単なる広報に止まらず、県民参加の企画を進めていく必要があると考えますが、こうした取組みについてのお考えをお伺いいたします。
次に、エコ空港としての展開と取り組みについて伺います。
静岡空港は緑豊かな牧之原 台地 に建設されることから、当初より自然環境に配慮した環境にやさしい空港づくりが展開されてきました。「空港の森ル ネ ッサンス作戦~みんなで作ろうみどりの空港」では空港建設で伐採した樹木チップを利用したリサイクル堆肥などを敷いた空港本体のり面にヤマモモ、アラカシなどの郷土種を植栽し、また貴重な動植物の保護や自然環境の整備につとめてきました。空港建設により改めて牧之原台地周辺の自然環境が静岡県の貴重な財産であることを再認識するきっかけにもなりました。私はその意味において、静岡空港は自然と共存する21世紀型空港であると認識いたします。利活用を考えた時に、単に利便性に長けているということだけでなく、多くの貴重な自然と共存し省エネルギーを考える空港であることを大いにアピールすべきであると考えます。
周囲の環境整備は計画通り進展していると評価できますが、今後、たとえばターミナル建設にあたり、環境に配慮した建材やリサイクル原料、県産材の活用など積極的に取り入れ、世界に先駆け環境にやさしい空港づくりに努めるべ きであると考えます。
そこで今後エコ空港としてどのような展望を持ち、どのような取り組みを考えていくのかお伺いいたします。
次に子育て支援について伺います。
まず、子育てに理解のある職場環境の整備についてであります。
我 ども 公明党は平成17年を「少子化対策元年」と銘打ちスタートしました。県におきましても、昨年4月より不妊治療費助成制度が開始となり、また、乳幼児医療費助成制度の対象年齢が拡大されるなど、 その取り組みは 一定の評価を得ております。しかし、少子化のスピードは急速に進み抜本的な解決法を打ち立てなければ「焼け石に水」であります。
本県が実施した少子化に関する県民アンケートでは、回答者の約 9 割が「少子化は深刻な問題」と考えていることがわかりました。子どもについての考えで、独身者のうち約 8 割は「子どもはほしい」と答え、子どもがほしくないと答えた 人の 理由は「子育てに自信がないから」が 最 も多かったことがわかりました。重要視する子育て支援施策では、半数以上が「子育てに理解のある職場環境の整備」を求め、次いで「教育費用の軽減」「保育料の軽減」があげられました。独身女性の理想とする人生タイプは「結婚し、子どもを持って仕事もしたい」が 7 割を占めたことを見ても、仕事をしながら子育てする環境整備が緊急課題であると言えます。実際、平成 12 年度 の 国勢調査 では 静岡県の女性の労働力は 53.1% と高く、全国で 4 番目となっているにもかかわらず、育児期といわれる 30~39 歳の女性労働力率は 61.3% で全国 26 番目 でした。 また民間企業における育児休業の取得状況は女性が 73.1% 男性 0.44% で男性の取得は極めて少ない状況で、仕事をしながら 子育てする環境は不十分だと言えます。深刻な少子化の時代、「産んでくれてありがとう」と社会全体で祝福する環境でありたいと考えます。
そこで、県では子育てに理解のある職場環境の整備に向け、どのように企業に働きかけていくのかお伺いいたします。
次に待機児童解消に向けた取り組みについて伺います。
子育ての環境整備に保育所の整備は不可欠です。 民営に比べて公立の保育所はゼロ歳児保育や時間延長保育の実施率が低く、その不足分をいわゆるベビーホテルを含め民営のさまざまな保育所が担ってきました。しかし施設の広さなど政府が定めた基準を満たさない無認可保育所にはほとんど支援の手がないのが現状です。
こうしたなか、 横浜市 ではすでに平成9年度から「横浜保育室」として独自基準で保育施設の認定を認めております。その数は平成 16 年 4 月現在で 137 か所、平成 15 年度で年間延べ 43,761 人が預けられており市内の認可保育所の約半数に達しているとうかがいました。「企業参入も可」「原則 11 時間開所」など市独自の基準を設け設備費、家賃助成など独自色をもった取り組みをしています。また東京都では平成13年度に認証保育所制度を確立しました。多様化する保護者の勤務形態に対応するこの制度は発足以来数年で 250 ヶ所に達し都民に大変喜ばれていると伺っております。
本 県 で も、 浜松市 で 平成 14 年度に独自の認証保育所制度を開始しました。 しかし、 児童を受け入れる場は拡大されましたが、行政の補助がある認可保育所に比べ保育料が倍近くかかるため、即、待機児童解消につながらないという課題を抱えております。 無認可のうち一定の水準以上のものについて駅前での設置、ゼロ歳児保育の実施など利用者のニーズに合わせた保育を条件に県が認証し、充実した補助制度を設ければ待機児童解消に十分対応できると考えます。
そこで県は認証保育所への取り組みをどのように考えているか、また今後、待機児童解消のために具体的にどのような手段を考えているのか、併せてお伺いいたします。
国連開発計画が、先に発表した人間開発に関する指標の国際比較のうち基本的な人間の能力がどこまで伸びたかを示す HDI 、人間開発指数では我が国は、 177 か国中 9 位ですが、政治および経済活動への女性の参画の程度を示す GEM 、ジェンダー・エンパワメント指数では 78 か国中 38 位と大きく落ち込んでおります。この調査の結果から、我が国では女性の政治、経済活動への参画や、意思決定への参画が十分行われていないということが読み取れます。本県 の 基本計画に基づく施策の検証・評価の結果 でも 「政策・方針決定過程への女性の参画の拡大」が最も低い評価であったと伺っております。
内閣府男女共同参画局では、 2020 年までに、社会のあらゆる分野の指導的地位に占める女性の割合が少なくとも 30% となることを目指して、各種取り組みを進める方針を示すとともに、本年度からチャレンジ支援推進事業を展開しております。
すでに京都府などでは今年度から女性総合センターに「チャレンジ支援ブース」を設置し、女性のチャレンジを支援するための関連情報提供を一元化するなどの取組みをスタートさせております。 ここ では適正診断によるチャレンジ支援の方向付けや情報提供、アドバイスなどが行われ多くの女性に喜ばれていると伺っております。また関係機関との連携体制の確立や関連情報の収集・一元化を行い女性の社会進出の促進を図っていると伺っております。 女性の元気は社会の元気であります。
そこで本県においては、女性のチャレンジ支援をどの様に展開していくか県の考えをお伺いいたします。
次に東海地震対策について伺います。
はじめに由比地区の地すべり対策について伺います。
この地域は急峻な山と海に挟まれ国道 1 号、東名高速自動車道、東海道本線という日本を代表する大動脈が並行して走っております。ところがこれまで、古くは安政時代より、豪雨による地すべり等により通行止めなどが相次ぎ、そのたびに寸断される危険箇所でもありました。特に昭和 49 年 7 月の台風 8 号で、由比地区は人家の全半壊、東海道線 7 日間不通、国道 1 号線 23 日間不通など大変な被害に遇いました。当地域は、想定される東海地震の震源地に近い位置にあり、仮に地震により山腹が崩壊すると東西の交通が遮断され、交通量の多さから考えると社会経済に及ぼす影響は計り知れないものがあります。
昨年末、由比地区の地すべり対策が平成 17 年度の国の事業として新規着手が内示されましたが、一日も早く対応されることを望むところであります。
そこで県は由比地区の地すべり対策について今後どのように考え取り組んでいくのかお伺いいたします。
次にプロジェクト「 TOUKAI - 0 」の推進について伺います。
県では平成 1 3年 度 より地震による家屋の倒壊から県民を守るため住宅の耐震診断を、翌年度からは耐震補強の費用の助成を行い平成 18 年度までに 1 万棟の補強を目標に展開してきました 。 これまでの実績 は 平成 14 年度 254 件、平成 15 年度で 807 件にとどまっております。 今 年度から高齢者や障害者世帯に対し 20 万円の上乗せ の割増助成により補助枠が拡大され、 申請件数が1月末現在 1,483 件と昨年度の 1.8 倍に伸びておりますが、今年度目標の 2,000 件には届きません。
阪神・淡路大震災のおり死者 6 、 433 人 のうち家屋の倒壊や家具の転倒による圧死、窒息死は 84% を占めており、半数以上が 60 歳以上の高齢者であ ることを考えますと高齢者世帯の耐震補強の拡充が重要であるといえます。
また福和名古屋大学教授は新聞紙上で「日本にあるすべての家の 3 分の1は耐震性が足りない。このままで海溝型の東海、東南海、南海の3地震が起きると仮設住宅の建設などを含め国の出費は一軒当たり 1 千万円以上に膨らむ。被害総額の資産は百兆円以上」と述べております。県民の命を守ることと同時に災害時の被害総額を抑制するためにもプロジェクト「 TOUKAI - 0 」の果たす役割は大きいといえます。
ところが実際には県民の皆様に制度そのものがあまり知られていないこと、特に高齢者の方にはわかりにくいと感じます。また上乗せ部分は高齢者・障害者世帯等となっておりますが実施していない市町村も見受けられます。
そこでプロジェクト「 TOUKAI - 0 」を 更に 推進するにあたり高齢者・障害者世帯等の上乗せを実施していない市町村へどのような対応を行うのか、また高齢者・障害者世帯への積極的な働きかけをどのように行っていくのか、県の御所見をお伺いします。
次に健康福祉行政について伺います 。
はじめに県立 3 病院の医療福祉相談体制について伺います。
人は疾病や障害を抱えたときにさまざまな問題にぶつかり混乱する事があります。しかしそんな時、身近な人に相談することにより自ずと解決の道を切り開いていく力を持っています。病院内で診療に伴い生ずる経済的・心理的問題、家族関係、社会保障制度の手続き、福祉制度の案内、退院後の生活など幅広い悩みを解決し、患者や家族が安心して療養生活をすごせるよう相談体制が十分整っていることが必要です。その中核を担っていくのが医療ソーシャルワーカーであります。ところが現在 県立 3 病院 では、 合わせて常勤 3 名、非常勤9名体制となっておりますが、相談内容の継続性、深刻さを考えると更なる充実が求められます。県立こころの医療センターでは年間、入院外来あわせて相談業務だけでも 1 万件近く受け付け、そのほかにもボランティアのコーディネート、家族会支援等幅広い活動を展開しております。県立こども病院では心理的な不安の相談が全体の相談内容の 3 分の1以上を占め、未来ある子どもの重篤な疾患に立ち向かう保護者の支えが、いかに必要かがうかがえます。
そこで県民の医療の中核を担う専門的な医療機関として位置づけられる県立 3 病院において、県は、今後、人的な充足を含め医療福祉相談体制をどのように考えているのかお伺いいたします。
次に東海地震対策について伺います。
はじめに由比地区の地すべり対策について伺います。
この地域は急峻な山と海に挟まれ国道 1 号、東名高速自動車道、東海道本線という日本を代表する大動脈が並行して走っております。ところがこれまで、古くは安政時代より、豪雨による地すべり等により通行止めなどが相次ぎ、そのたびに寸断される危険箇所でもありました。特に昭和 49 年 7 月の台風 8 号で、由比地区は人家の全半壊、東海道線 7 日間不通、国道 1 号線 23 日間不通など大変な被害に遇いました。当地域は、想定される東海地震の震源地に近い位置にあり、仮に地震により山腹が崩壊すると東西の交通が遮断され、交通量の多さから考えると社会経済に及ぼす影響は計り知れないものがあります。
昨年末、由比地区の地すべり対策が平成 17 年度の国の事業として新規着手が内示されましたが、一日も早く対応されることを望むところであります。
そこで県は由比地区の地すべり対策について今後どのように考え取り組んでいくのかお伺いいたします。
いまや 3 人に 1 人はアレルギー疾患で悩んでいるというまさに国民病ともいえるこのアレルギー疾患に対し 、国では独立行政法人相模原病院を専門病院とし研究・治療が進められております。県内でも県立こども病院にアレルギー科が設置され、県下のアレルギー疾患に悩む子ども達の中核病院として機能しております。ところが成人の場合、県内に中核となる専門病院がなく、 診療科も耳鼻科、内科、皮膚科などその症状に応じて多岐にわたり 生活相談も含め 総合的に対応できる機関が求められます。 治療内容や情報が錯綜し、 県下の公立・民間病院のネットワークの構築も求められております。 一昨年、公明党が行った国に対するアレルギー疾患対策を求める署名に県下 37 万人余の協力をいただきました。アレルギー疾患対策がどのように進められるのか、多くの県民が注目し、また望んでいるところであります。
そこで県立総合病院にアレルギー科の設置を含め、県においてアレルギー疾患に対し今後どのような取り組みを考えておられるのかお伺いいたします。
先日報道された石川県のグループホームで職員が入所者を殺害した事件は、介護現場の問題を投げかけた非常にショッキングな出来事でした。県下においても施設における身体拘束を廃止する「ゼロ作戦」を平成 12 年度から推進してきましたが、現在でも約半数近くの施設でやむなく拘束を行っている実態を見ても高齢者虐待防止対策は急務であります。
先に県が行った家庭内における高齢者虐待の実態調査の結果、過去一年間に虐待として把握された延べ人数はなんと 1,601 人にのぼり、その内容は介護・世話の放棄が最も多く 698 件、続いて心理的虐待 686 件、身体的虐待 645 件でした。また市町村に持ち込まれた虐待に関する相談実人数は 258 人であり、その中で身体的虐待が 139 件と最も多く、心理的虐待 92 件、介護・世話の放棄 91 件でした。また虐待を理由に老人福祉法に基づく施設への緊急入所を行ったケースは 22 件でありました。
さらに調査結果の中で高齢者虐待防止のために独自の取り組みをしている市町村は 9 自治体であり取り組みの低さが感じられます。高齢者虐待は人権擁護上非常に重要な問題であり、国においても、高齢者虐待防止法案の今国会への提出が検討されていると聞いておりますが、県は今後高齢者虐待防止対策をどのように進めていくのかお伺いいたします。
次に商工労働行政のうちユニバーサル技能五輪国際大会について質問します。
平成 19 年に開催される 技能五輪国際大会と国際アビリンピックの会場が決まり、ものづくりの県静岡で同時に開催されることは県民の一人として大変うれしいことであります。この大会 で 一人でも多く の方が 人間の持つ技能や技術のすばらしさに触れることができれば大成功であると思うのは私だけではないと思います。 この 技能五輪国際大会では出場資格が満 22 歳以下 、国際アビリンピックでは 15 歳以上の障害のある方 となっております。 後継者が少ないといわれる技能の世界です。大会開催に向け、 開催県である本県からも選手が出場できるようこの機会に大いに 選手 育成に力を入れるべきと考えますが、県の取り組みを伺います。
国際アビリンピックを控えているにもかかわらず、平成 16 年 12 月に発表された 6 月 1 日現在の身体障害・知的障害のある人の雇用状況調査結果によりますと、本県の民間企業の雇用率の全国順位が 27 位から 32 位に低下しておりました。考えられる主な要因として障害のある人を多数雇用してきた製造業において生産拠点の海外移転やアウトソーシングが一段と進 み 職域が狭まってきたことや除外率の引き下げにより製造業を中心に新たな雇用義務が生じたことがあげられておりました。地方公共団体における雇用状況では静岡県でも前年度比マイナス 0.05 ポイントで 2.03% と法定雇用率の 2.1% を下回り、全国平均の 2.28% に対しても大幅に下回っております。
本県では昨年度より独自でジョブコーチ制度を実施するなど積極的に取り組んでおりますが更に重層的な取り組みが必要であると考えます。先日「特例子会社」が これまでの 3 社に加え 2 社が 認定準備を進めているとの発表があり , 障害をもつ方の雇用の機運が高まるきっかけになってほしいと思っております。昭和 51 年 こ の制度が盛り込まれたというもののまだまだ企業に対しての認知度が低いため今後さらに設置が促進されるべきだと考えます。
また障害者就業・生活支援センターが県内 2 箇所設置されておりますが西部地域に集中しているため東部地域にも必要があることや就業のみならず生活全般へのサポートを考えると各地域にその必要性を感じるところであります。先日、ジョブコーチの方とお話しする機会がありました。その方は職場開拓から始まり 、障害のある方に 同行訪問し職場 での 人とのかかわり方、家族との意見交換など精力的に行動を起こしております。障害 のある 方の雇用に関して言えばこのようなきめの細やかな配慮、ネットワークの構築、受け入れ側の不安を受け止め具体的な対応のレクチャーが成功の秘訣であると教えられました。
そこで県では障害 のある 方の雇用促進に向け「特例子会社」やジョブコーチを始めどのような取り組みを考え、当面の目標である国際アビリンピックを迎えるのかお伺いします。
また わが党が提案し ました障害のある人を多数雇用する企業に対する入札制度における優遇措置は今年度より開始となりましたが、その現状と今後の取り組みをお伺いします。
県下 4 箇所に設置されております工業技術センターでは限られた予算の中で研究や技術指導がすすめられております。すべての人が活動しやすい社会を目指すユニバーサルデザイン分野やシックハウス問題に取り組む地場産業に密着したテーマの研究など私もお話を伺いその内容に大変関心いたしました。
しかし県内産業界の現状を考えますと、企業の海外進出による国内ものづくり産業の空洞化が進み、県内産業の一層の活性化を図る必要があります。
そのためには、新規創業を考えている企業家や技術的な問題を抱えている中小企業に対し、積極的に働きかけ、技術的な支援を行っていくことが必要になっていると考えられます。各地の工業技術センターがその中核的な役割を担っていくと考えます。
そこで、今後工業技術センターのあり方を県はどのように考えているかお伺いします。
次に京都議定書に基づく地球温暖化防止対策について伺います。
昨年の異常気象は日本にとどまらず世界的に旱魃や洪水、海面上昇など各地で起きる異常気象や環境変化に地球温暖化への不安が高まっております。先進国に二酸化炭素など温室効果ガスの削減を義務付けた京都議定書が先の 2 月 16 日に発効されました。 京都議定書では 2008 年から 12 年の間に温室効果ガス排出量を基準年である 1990 年比で6%削減す ることが義務付けられております。県内の温室効果ガス排出量は 2001 年度では基準年度に比べ 10.2% 増となっており全国の5 .2% 増をはるかに上回る数値となっております。二酸化炭素排出量を見ても 2001 年度の排出量は基準年度と比べると 12.0% の増加で内訳をみると産業部門、運輸部門に次いで民生家庭部門で 14.3% を占めておりました。
県では「新ふじのくにアジェンダ21」の策定や「地球にやさしい新世紀行動計画」の推進、「富士地域の煙突ゼロ作戦」の実施等積極的に取り組まれているところですが、目標達成を考えますと抜本的な改革、特に一人ひとりの意識の改革に取り組む必要があると痛感いたします。
京都市 では昨年 12 月1 6 日全国初の温暖化対策条例が可決成立し、平成 17 年 4 月 1 日から試行されます。温室効果ガスの排出量 の削減目標 を明記し、市民、事業所、観光客などの滞在者、 NPO 等の環境活動団体、および行政がそれぞれ具体的な取り組みを進める枠組みになっていると伺いました。
そこで県におきましても、すべての県民が一丸となって地球温暖化防止に取り組むために温暖化対策条例を制定すべきだと考えますがいかがでしょうか。地球環境は未来を託す子どもたちに残す貴重な財産です。地球温暖化防止に向けての強い決意とともにお伺いいたします。
次に教育行政について伺います。
はじめに共生・共育と特別支援教育について質問いたします。
先日行われました養護学校の教育実践シンポジュウム「静岡県における共生・共育」に参加させていただきました。予想を上回る他県からの参加者を迎えてのシンポジュウムに改めて静岡県の取り組んでいる共生・共育がいかに画期的であるかということを再認識いたしました。小学校と高等学校の教室を利用した養護学校分校の取り組みは静岡南高校 生徒の 「生きるということが美しいという存在になった。生きていく勇気をもらいました」という言葉にすべてが含まれていると実感します。障害があっても住み慣れた地域の中で学校生活を送ることの重要さを改めて教えられました。 5 年目となった伊東分校では小学校の児童の意識調査の中で障害をもつ子どもとのかかわりに「特に感じることはない」と答えた児童が 2 年前に比べ増加していました。児童が無関心になっているのではないかと危惧する声もあり、 障害をもつ子どもとともに生きることの大切さを教えていくことが 今後の課題であると思いました。
また、 分校設置は 養護学校の狭隘化解消の一端を担っているはずなのに、 分校でも 「教室がない」という意見もあり、やはり共生・共育と養護学校の狭隘化の問題は合わせて検討すべきであると考えます。
また 特別支援教育として 小中学校に在籍する LD 、 ADHD 、高機能自閉症等の子どもたちへの支援も重要な課題であります。視察で訪れた 三島市 立北中学校の取り組みで大変感動したことは、まず一般の教職員が「障害について知らない」「知らないから学んでいこう」と積極的に取り組まれたことです。
そこで、特別支援教育、また共生・共育を進めていく上で、障害に対する正しい認識やかかわり方などを経験豊かな養護学校の先生と共に働くシステムがあれば、もっと障害や障害をもつ子どもの保護者の気持ちなどの理解が深まりより専門的なかかわりが進められると思います。
そこで教育長にお尋ねします。
今後の共生・共育と特別支援教育における小・中・高校の教諭と養護学校教諭の交流のあり方をどのように考えておられるのか、また、効率的に交流するためにどんな方法をとられるのかお伺いいたします。
また、養護学校の狭隘化の問題と共生・共育のあり方をどのようにとらえ進めていかれるのかお伺いいたします。
次に総合的な学習の時間のあり方についてお伺いいたします。
中山文部科学大臣は、先日「ゆとり教育」を掲げた学習指導要領の全面的な見直しを中央教育審議会に要請しました。学力低下を懸念し、これまでの「総合的な学習の時間」を見直す意向も示していると伺っております。新学習指導要領は、平成 14 年度から導入されたばかりで、短期間で全面的に見直されると現場の混乱を招く恐れがあると危惧します。本県では「『確かな学力』育成会議」の提言を受け「静岡県版カリキュラム」の作成を進めてきました。「基礎・基本の充実」と「自ら学び、自ら考える力の育成」を目指すことを主眼に置いたこの取り組みは、評価される内容であると思います。私は、子どもたちが「知る」ことの楽しさを知ったらどんどん吸収する力をもっていて、大人はその単なる道先案内人であると思います。その意味でも自ら学び、考える「生きる力」を身につけるための「総合的な学習の時間」は非常に重要な位置を占めるといっても過言ではありません。
そこでこれまでの本県における「総合的な学習の時間」の評価と今後のあり方についてお伺いいたします。
昨年薬物乱用の男が友人の幼い 2 人の子どもを殺害した事件は日本中に激震を走らせました。驚いたことにこの子どもたちの父親も薬物使用常習者だったのです。
静岡県は過去 7 年間覚せい剤事犯検挙数で東京、大阪、福岡とならび10位以内を占めております。人口 10 万人あたりの覚せい剤事犯検挙数の都道府県順位も過去 7 年間を見ても昨年度 8 位、一昨年 9 位と 10 位内に位置しております。これは警察の努力の賜物であると同時にそれだけ乱用者が多いということにも通じます。
本年は 国の 「薬物乱用対策推進本部」が策定した「薬物乱用防止新 5 カ年 戦略 」の 3 年目に突入します。平成 16 年中の薬物事犯の検挙率は昨年度比マイナス12.1%と全国同様に減少したと伺っております。一方薬物押収量は覚せい剤、乾燥大麻、コカイン、ヘロイン、 MDMA ともに増加し、覚せい剤以外の薬物の蔓延も危惧されるところであります。
特に平成 9 年以降、第三次乱用期では、中高生の乱用が目立つとともに覚せい剤事犯の初犯者の占める割合が、全検挙者の約半数を占め、覚せい剤乱用者の裾野が拡大されているとうかがっております。中高生はファッション感覚で気軽に手を出し戻れなくなってしまう傾向にあります。
そこで特に中高生を中心とした若年層への教育がよりいっそう強化されるべきと考えます。警察では、少年サポートセンターを中心に薬物乱用防止教育に努めていると伺っておりますが、後を絶たない現状に鑑み、今後展開される若年層を中心とした、薬物乱用防止教育を含めた薬物乱用防止対策についてどのようにお考えなのか警察本部長にお伺いし、私の代表質問を終わります。
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