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平成18年2月定例会一般質問目次 ※クリックすると詳細が表示されます。

平成18年年2月定例会~ 一般質問 にて~

私は、公明党県議団所属議員として当面する県政の諸課題について知事ならびに関係部長、教育長に質問いたします。

はじめに、女性の社会参画についてうかがいます。

先に発表された、人間開発に関する指標の国際比較を見ると、わが国は基本的な人間の能力がどこまで伸びたかを示す人間開発指数 HDI では 177 か国中 11 位でしたが、政治及び経済活動への女性の参画を示す GEM ジェンダーエンパワメント指数では昨年の 78 か国中 38 位から更に落ち込み 80 か国中 43 位という結果でした。このことは、内閣府が先に発表した第2次男女共同参画基本計画でも、重要事項としてとりあげ、「管理職への女性の登用などにつき、それぞれの分野における達成状況を常に検証しつつ施策を進める」とあります。 県の男女共同参画白書では、県の審議会等への女性の登用は平成 15 年度の 27,3 %をピークにこの 2 年間はやや減少しています。また、市町村の審議会等委員への女性登用は増加しているものの、全国平均を下回っておりました。県内の農業委員の状況をみると、着実に増加しているものの全国平均を 0,6 ポイント下回っております。女性委員は県内委員の 4 %弱にしか満たないこともあり、県と女性農業委員との意見交換の場では、積極起用を訴える意見や、特に農業を支える女性の声を幅広く反映させる体制作りの必要性が寄せられたとうかがっております。また、女性委員がゼロという県の審議会も 1 3存在し、政策・方針決定への女性参画の拡大に更なる努力が必要と考えられます。 先日横浜で行われました、男女共同参画に関する研修会に参加してきました。講演で猪口大臣は、男女共同参画の将来像の第一に『「政策・方針決定過程の場に女性が参画すること」は新しい視点が提起され、様々な人の立場を考慮した政策の立案・実施が可能になる。』とあげられておりました。また、男女共同参画社会の実現は「暮らしの構造改革」、「認識の構造改革」につながるとも強調されました。認識の構造改革は時間がかかると考えられますが、時間がかかってもしっかり取り組むべき内容であると考えます。 また、第2次基本計画の重要事項の 2 点目には「女性のチャレンジ支援策をさらに推進する」とあります。 7 割の女性が第一子出産を契機に退職するとのデータもあります。仕事を続けるための施策と同時に一旦家庭に入った女性が再びチャレンジしたい場合の施策も重要であると考えます。一旦家庭に入っても、いつでも再チャレンジできる機会があることやスキルアップを図ることが出来ることが重要です。昨年2月議会で質問しました、女性のチャレンジ支援事業は「しずおか女性チャレンジ・サイト」の公開をはじめ着実に展開されているとうかがっておりますが、今後更に充実を図ることが求められます。 先日来日したケニア環境副大臣でノーベル平和賞受賞者でもあるワンガリ・マータイ博士は、 3000 万本の植樹活動であるグリーンベルト運動を通して、環境保護を訴えるだけでなく、民主化や女性の地位向上に尽力されました。この活動に対し「社会からほとんど無視されているような弱い立場の人たちから始まりました。しかし今、私たちの活動は世界の人々の生活に大きく寄与していると思います。」と話されておりました。女性の社会参画はあらゆる可能性とチャンスによって大きく広がりを持つことになると考えられます。 そこで、県として様々な分野への女性の社会参画についてどう取り組んでいくのかうかがいます。
次にリサイクル製品認定制度について伺います。

昨年は京都議定書が発効となった記念すべき年でもありました。先にふれたワンガリ・マータイ博士は記念式典に来日し、日本の資源を効率的に利用していく「もったいない」ということばに感銘を受け、全世界に広めることを決意し運動を展開されてこられました。先日、富士常葉大学で行なわれた記念講演をうかがい大変感銘しました。博士は、「もったいない」はこれまでの大量生産、大量消費、大量廃棄の社会を転換し、リデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再生利用)、リペア(修理)の 4 つの『 R 』を表していると述べられました。また、小鳥のハチドリの話しが大変印象的でした。『森が火事になり、動物たちはみなわれ先に逃げ出しました。その中、ちいさなハチドリはたった一羽でくちばしに水のしずくを含み燃えさかる森に落とし続けました。動物たちがあきれて「そんなことをして一体何になるんだ」と聞くとハチドリは「私には私にできる限りのことをする」ときっぱり答えました。』この話しを通し、「毎日の生活は平凡かもしれないがベストを尽くすことが地球を守ることになる。」「自分で出来るところから始めましょう」と話されました。昨年の愛・地球博では「私たち人類は自然の一部です。肉体は自然から生まれ、最後は自然に帰り、そして営々と命の営みを続けます。(中略)自然の叡智は実に多くのことを教えてくれます。」と述べられてもおりました。日本人が培ってきた万物に対する慈しみと感謝の気持ち、自然への畏敬の念が、これからの環境社会を構築していくための重要なポイントになることを改めて教えられた思いでした。未来に続く子供たちの為にも資源の有効な活用は欠くことが出来ません。 そこで限りある資源を有効に活用するために、幅広い分野でリサイクル製品の普及を図っていく必要があると考えます。しかし、一方で、そのニーズは必ずしも高いとはいえないのが現状であります。 県では、循環型社会の形成の為に、県内における廃棄物の減量化を目指し、リサイクル製品の利用促進を図るために、今年度リサイクル製品認定基準を制定しました。これに基づきリサイクル製品の認定を行うと聞いております。 そこで、本県のリサイクル製品認定基準の概要と現在までの認定状況、今後のスケジュールについてうかがいます。 また、他県で、リサイクル製品の認定を受けていた土壌埋め戻し剤フェロシルト製造事業者が産業廃棄物の不法投棄として強制捜査を受けた事件が発生しました。これは認定に当たって事前の安全性確認と認定後の不正防止体制が問われたものでありますが、本県における同様の事件を防止する対策についてもうかがいます。
次に障害のある方の雇用促進についてうかがいます。

来年度より施行される障害者自立支援法は、障害のある人々の自立を支えるために障害の種別にかかわらずサービスの一元化を図ると同時に、障害のある方がもっと「働ける社会」を目指し、就労支援を抜本的に強化することに主眼を置いております。 平成17年6月1日現在、県内企業の雇用状況を見ますと、県内に本社のある従業員56人以上の企業 2,081 社の障害者実雇用率は法定雇用率 1,8 %に対し 1,52 %で前年の 1,47 %より 0,05 ポイントの増でした。また、法定雇用率未達成企業の割合は 53,4 %で前年より 2,0 ポイント改善し、障害者雇用率の全国順位は平成 16 年度の 32 位から 26 位に上昇しましたが、 2007 年の国際アビリンピック開催県として充分なものとは言えません。 これまで本県は、一昨年より独自でジョブコーチ制度を導入、障害者就業支援・求人開拓員設置事業を展開してきました。本年度より県の単独事業として障害者就業・生活支援ミニセンターも設置となりました。先日、地元のジョブコーチの方が、「企業に対し障害への理解を求めると同時に、障害のある方の持っている能力をいかに発見し開発していくかということ、また本人を支える家族の力をいかにつけていくかが重要な課題である」と話されておりました。そして本年度から開設となった障害者就業・生活支援ミニセンターとの連携は欠くことが出来ず、非常に有効であると評価しておりました。しかし、障害のある方の就労支援は家族も含めたきめの細かい対応が必要となり更に充実を図る必要性があると考えます。 また、本年 4 月より精神に障害のある方の雇用が法定雇用率に反映されることになり、その門戸が大きく開かれることに期待を寄せたいところであります。しかし、精神に障害のある方に対する社会の理解はまだまだ十分とは言えず、これまで以上の対応が必要だと考えられます。 たとえば、精神科病棟では古くから園芸療法が有効であると進められてきました。私の知人の話ですが、ある会社員の方が仕事上のストレスで心の病に罹り退職し非常に悩んでいました。その時に知人が「一緒に畑仕事をしよう」と誘ったところ、日ごとに心が安定し元気を取り戻したそうです。ジョブコーチが養護学校の職場体験実習として農家に同行し成果を上げていることもうかがっております。農業への企業参入が可能となった今、参入を考えている企業に対し、障害のある方の雇用を積極的に推進できるような支援を考えたらいかがでしょうか。適性の有無はあるにしても大きな効果を期待できると考えます。 また、養護学校や訓練校から直接就職できる場合は比較的スムーズにいくのですが、いったん離職し間が開くと不規則な生活になったり、就労への意欲が損なわれたりと就労可能な状態を維持することが困難となります。家族だけで支えていくのには限界があります。障害のある方がいつでも就業可能な状態を維持できるように、たとえば、商店街の空き店舗や中心街の空き教室を利用してヤングジョブステーションのような機能を備えた場所やワークショップができるような体制を整えるなど多様な対応が求められると考えられます。 そこで、今後県は障害のある方の雇用促進に向けてどのように取り組むのかうかがいします。
次に体験学習を通じた勤労観の育成について伺います。

私の住む富士市では、地元商店街の活性化に取り組む NPO 法人「東海道・吉原宿」との連携で富士市立吉原商業高校の生徒が常設の駄菓子店を経営し、話題を呼んでおります。通称「吉商本舗」と呼ばれているこの店は、平成 16 年 7 月に開店となり、以後順調に事業展開をしております。生徒の皆さんの話をうかがうと「この活動を進めていく中で、将来自分で仕事を始めてみたいと思うようになった」「始めは興味はほとんど無かったが進めていくうちに学校で学んだ簿記がこのような形で生かされていくのかと具体的になって、学ぶことが面白くなった」「失敗も沢山したがやってみないとわからない」「いろんな人に出会えて、お客さんの立場になって仕入れや販売のことを考えるようになった」等の意見が寄せられました。また「自分たちの住むこのまちがもっとにぎやかになって欲しいと強く思えるようになった」とも話していました。更にこの「吉商本舗」では障害者の授産所の商品も販売しております。生徒が直接授産所を訪問し、買い付けをして店頭販売にこぎつけ、交流が始まりました。授産所ではこれまでの販売ルートが大きく拡大した上に同世代の交流が生まれたと大喜びでした。また、療養型の病院に訪問し移動売店も展開し、入院中のお年寄りが心待ちにしていると聞きました。 こうした活動を支えてきた地元商店街の NPO の方は、生徒の成長は目を見張るものがあると評価しておりました。成功の秘訣は、必要な情報は提供するが、皆でよく話し合い生徒たちが決めていくことを一番大切にしたこと、そして何よりも「失敗したって良いじゃないか」と商店街の方が見守り、生徒自身が失敗したときにどう乗り越えるかを学ぶことだと話されました。担当する教員とNPOの方が役割を分担することも成功の秘訣だったようです。学校行事との兼ね合いや運営基準を決めていくことが一番大変だったということでしたが、それ以上に今は、生徒が「社会貢献したい、地域貢献をしたい」と心底思えるようになったことが大きな収穫であると話しておりました。 私も短い期間ではありますが、生徒の皆さんの様子を見ていて、これこそ生きた学習であり学ぶことの目的を自ら見出すひとつの手立てであると実感しました。また、働くことの難しさや喜びを自ら学ぶ大切なチャンスでもあると思いました。 県内では、全校生徒が社員・株主である模擬株式会社を展開している袋井商業高校や、仕入れから加工・販売まで生徒自らの手で行っている天竜林業高校の天林ストアなど、そのほか多様な体験学習を推進していると伺っております。 主に学校の持つ特徴から、商業、農業、林業高校が中心となっているようですが、いずれ社会に飛び出していく生徒たちが、社会における自分の存在を見出すきっかけとしてこのような体験学習は大変重要であると思います。 そこで県は、これらの体験学習を通じた勤労観の育成をどのように評価し、今後どのように進めていくのか伺います。
最後に平和を求める心を育てる平和教育についてうかがいます。

はじめに資料の保存と活用についてうかがいます。 昨年は第二次世界大戦終戦 60 年の年でもありました。年末に、人類初の核兵器の被害にあった都市、そして平和への祈りの原点ともなっている広島に行ってきました。 30 年前修学旅行で訪れ、平和記念館の資料を前に「二度と戦争を起こしてはならない。」とこみ上げてくる思いに暫し立ち尽くしたことが鮮明に蘇りました。しかしそこで私は、戦争を知らない世代が大半となり、広島、長崎への修学旅行が減るなど戦争体験が風化されていく恐れがあるとうかがいショックを受けました。先日アカデミー賞の短編ドキュメンタリー部門にノミネートされた「マッシュルーム・クラブ」のスティーブン・オカザキ監督は、インタビューで「戦後 60 年を迎え被爆体験が風化していくのではと危惧している。アメリカ人は原爆の話や映像が怖いのだ。また、日本人自身が、何が起きたかを忘れている人が多くなった。誰が思い起こさせてくれるのでしょう。」と語っておりました。日系 3 世で日米のはざまにいる自分だから表現できると撮影する決意をしたとも語っておりました。 52 年前の昨日、昭和 29 年 3 月 1 日はマーシャル諸島のビキニ環礁でアメリカの水爆実験により焼津のマグロはえ縄漁船「第五福竜丸」が被爆した日であります。先日、東京都立第五福竜丸展示館に行ってきました。様々ないきさつを経て展示館にたどり着いた「第五福竜丸」の船体は、戦争の悲惨さや核兵器の残酷さを「生きた証」として物語っておりました。昨年開館 30 年を迎え、全国から小中学生を中心に高齢者まで 30 年間で延 400 万人以上の来館者があったとうかがいました。丁度、私たちが訪問した時も都内の小学生が見学に来ており、ボランティアの方の説明に真剣に耳を傾けておりました。一人の小学生は無言のままペンキの剥がれた船体をいつまでも、いつまでも慈しむ様になでていました。最近来館した子供連れの若いお母さんは食い入るように資料や手記に目を通し、ポツリと一言、「子どもにはこんな思いをさせたくない」と言って帰られたそうです。残念なことに静岡県から来る人は非常に少ないということでした。学芸員の方は、「型にはまった事実の伝達ではなく、ここに来て何かを感じ取って欲しい。そして、今いる自分のいるところで何ができるのかを考えるきっかけになって欲しい」と語っておりました。ここでも語り部の高齢化や正確に伝えていくことの難しさが最大の課題であると聞きました。 全国各地で、毎年 8 月 15 日の終戦記念日前後に戦争と平和について考える展示や語り部の方から戦争体験や被爆体験の生きた証を直接聞く会が開かれます。しかし、こうした取り組みは、地域ごとに温度差が生じていることも確かです。地域によっては、被災されていない方のお話は直接の体験談ほどの思いが伝わらない事もあると聞きました。また語り部の高齢化が進み、このまま行けば確実に戦争体験の語り部が存在しなくなります。また戦争に関する資料も意識ある県民の皆さんに守られているのが現状です。静岡市で資料の保存に尽力されている方も「ほとんどがボランティアでみんな高齢になってきている。次の世代を育てることが最大の課題」と話されておりました。 神奈川県では県立の地球市民かながわプラザ国際展示室があり、愛知県では名古屋市と共同でインターネット上の戦争資料展を開設し、学校教育活動にも大いに役立っていると聞きます。 戦争の残酷さ、悲惨さを風化させないためにも、またこれらの資料の散逸を防ぐためにも残されている資料を責任もって保存し、平和教育に活用すべきと考えます。戦争資料の保存と平和教育への活用について県はどのように考え、取り組まれていくのかうかがいます。 最後に平和教育のあり方について伺います。 1999 年 5 月に行われたハーグ平和会議で採択されたモットーは「平和教育なくして平和なし」でした。同会議で平和教育を世界の全ての学校に普及させるためのキャンペーンが満場一致で採択されました。 2000 年からの 10 年は国連が定めた「平和教育の 10 年」でもあります。平和教育の目的は、戦争体験の継承を通して戦争の悲惨さ、残酷さを教えること共に平和の大切さを発信できる人を育てることにあります。 学校教育において平和教育は欠かせない重要な課題であります。中学校社会科の学習指導要領にもその目標に「国際社会に生きる民主的、平和的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う」とあります。これまでの平和教育の内容に、国際平和研究学会事務局長の児玉克也氏は「日本では平和教育も平和に関する知識の詰め込みであったり偏った方向からの発想に閉じ込めるものでした。しかし、それでは、創造性は生まれません。」と指摘しております。つまり、戦争の悲惨さ、残酷さを事実として知ることにとどまらず、何故戦争が起こるのか、差別や貧困などの構造的暴力に立ち向かうために何ができるのか、自ら考え、平和の発信者に育てていくことが重要だとふれておりました。 ユネスコ憲章には「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」とあります。心の教育はまさに教育の果たす目的でもあり使命でもあります。 広島、長崎に次ぎ第3の被爆といわれているビキニ事件の被災者「第五福竜丸」の船籍が静岡県であったことも知らない世代に時代は変わりつつあります。私は、静岡県だからこそ平和の発信地となり、平和貢献できる「意味ある人」を育てていくべきではないかと考えます。 そこで、「平和教育の 10 年」の折り返し点に立ち、静岡県における平和教育のあり方についてのお考えを教育長にうかがい私の質問を終わります。